「自分探し」 荒川 友博(8期生)

 私が多摩大学を知ったのは高校3年生の夏でした。高校を卒業して就職しようと考えていた私は、思うような企業への求人も見つからなかったということもありましたが「まだ自分の将来をまだ決めるのは早いのではないのか…」と思い突如大学の進学を決めました。しかし大学に進学するにしてもどんな学部に進むのかということを考えなければなりません。つまりある程度自分がどんなことをしたいのか考えなければならなかったのです。
突如のことでしたので悩みに悩みました。そんなとき「文系でもない、理系でもない」なんともあやふやな案内があったのが多摩大学でした。私は4年間多摩大学という場に進んで自分について考えてみようと受験することを決めたのでした。

 実際、経営情報学部という学部に進んだ私は、経営と情報どちらにも偏らずに学んでいこうと決意し「自分探しの4年間」が始まったのでした。簿記会計にマーケティングなどといった経営学。苦手と当時決め付けていたプログラミングや数学。とにかく得意・不得意履修前から決めつけずに興味があるものにとにかく勉強しました。もちろん苦手なものにも取り組みましたので理解についていけずに悩んだ時期もありました。しかし教授陣の方々に質問すれば補足もしていただけましたし、図書館など自分で調べる環境もありましたのでそんな悩みはいつしか無くなっていました。
そんな生活の結果いわゆるIT系といわれる情報系の企業ではなく、一般企業の中で様々な点でシステム的な仕事に携われる仕事ができないかと卒業後の将来を考えるようになれたのです。

 その後のことになりますが、大学での就職活動の際にはあまり悩むことはありませんでした。とにかく業界に関係なくシステムの仕事に携われる会社を探したのです。卒業後の春スピーカーメーカーへ就職し、経理システム、品質管理システム、受発注管理システムなど様々なシステムの構築に携わりましたが、どんなシステムに取り組むにしてもすぐに順応はできました。おそらく多摩大学で過ごした4年間苦手だろうが学ぶ気さえあればいつしか身につくといったことを学んだからかもしれません。そんな探究心は2回転職を経て現在は健康診断の健診センターなど置く、検診システムの開発に携わっています。こちらでも医学的なこともちろん難しいことは難しいですし、また開発という点でも困難を極めます。しかしやる気さえあればなんとかなる多摩大学での4年間で学んだ意識を忘れず取り組んでいます。